2021年1月12日 / 最終更新日時 : 2021年1月11日 admin しんし(伸子)で洗い張り お母ちゃんは、季節が変わると着ていた着物をほどいた。 「これが袖やったとこ。この長いのが身ごろで、衽(おくみ)に襟(えり)や。よれよれになっとるやろ。布が薄くなったところは裏に布で補強をする」
2021年1月11日 / 最終更新日時 : 2021年1月10日 admin せんにちばき 今日は朝から雨やった。 「いややなあ」 どんよりと低く垂れこめた雲を見上げながら、ため息をしているのは、お母ちゃんが帯芯で作ってくれたカバンを肩から下げた俺。「兄ちゃんはこうもり傘で俺は破れた番傘か」
2021年1月10日 / 最終更新日時 : 2021年1月10日 admin 夜比良神社 川を渡ってお参りに 昔々、神代の頃のお話や。 播磨の国に、大国主(おおくにぬしの)命(みこと)様が出雲の国からやってこられた。鮫に皮をはがされた白ウサギを助けた神様や。「国作大己貴命(くにつくりおおなむちのみこと)」とも言われた神様は、 […]
2020年8月4日 / 最終更新日時 : 2021年1月9日 sazae もんどり もんどりゆうたら何か知っとうか。 それはな、うなぎを獲る2重になった竹の筒の事や。田舎の納屋には、どこの家にもあったで。簡単に見える道具は巧妙で、うなぎが竹の筒に入ったら、可哀そうやけど、どうあがいても出られへんよう […]
2020年7月13日 / 最終更新日時 : 2020年7月13日 admin 五右衛門風呂 五右衛門風呂いうのん知っとるか。昔、大盗賊、石川五右衛門が釜ゆでの刑になったという、ほんまに怖い話からついたそうな。 かまどの上に鉄釜を据えて木の桶を置き、下から火を焚いて、直接沸かす風呂のことを言うんや。底板が浮いと […]
2020年7月13日 / 最終更新日時 : 2020年7月13日 admin 蛍取り 昭和の初めごろ、2毛作と言って麦を作っている農家が多かった。5月になると麦が色づき黄金色に染まるんや。 麦の取入れが済むと田植えが始まった。あたり一面が水田になり、緑の苗が微風にうねるようになびく。蛙が合唱をするように […]
2020年7月13日 / 最終更新日時 : 2020年7月13日 admin ねんねこ 腰の曲がったおばあちゃんが、ねんねこで子供をおんぶしている。子供は、ほこほこと暖かいのか、気持ちよう寝とった。 ねんねこは、寝る子で、子供のことを指す。または、ねんねこは、子供を背負うときに着る綿入れの半纏(はんてん) […]
2020年7月9日 / 最終更新日時 : 2020年7月10日 admin からうす(唐臼) 「遊んどるんやったら、唐臼で米搗(つ)いとって」お母ちゃんが言う。「ええで」と言うたけど、これが力のいる仕事やった。
2020年5月14日 / 最終更新日時 : 2020年7月9日 admin ひばち(火鉢) どこの家でも火鉢が居間にどっかりとあった。火鉢の材質は陶磁器、金属、木材だった。周りの面は、色無地だったり、風景や花が描いてあった。
2020年5月13日 / 最終更新日時 : 2020年5月14日 admin かまど 「はじめちょろちょろ なかぱっぱ 赤子泣いてもふたとるな」呪文みたいやけど、これは、かまどでご飯炊くとき必要な言葉や。かまどは今でいう、台所のガスや電気の調理器やと思ったらええ。おくどさんとか、へっついさんとも呼ばれてい […]
2020年5月13日 / 最終更新日時 : 2020年5月14日 admin 洗い場 お母ちゃんたちは、おしゃべり好きや。村を流れる小さな川は、メダカやフナやドジョウがようさんおった。ワイらは、肥えたドジョウの取り場やったけ ど、きれいな川は大切な洗い場やった。